減価償却費の計算 定額法と定率法

「減価償却費」の計算方法の中で、一般的に使われている「定額法」と「定率法」について説明しましょう。

「定額法」の計算方法

「定額法」の計算式は次のようになっています。

 (取得価額―残存価額)× 償却率 × 使用月数 ÷ 12ヶ月

この計算式の残存価額は、次のように定められています。

  建物・車両・備品など有形減価償却資産は、取得価額の10%

  無形減価償却資産・ソフトウェアなどは、取得価額の0%

定額法の減価償却費・・具体例

●100万円の軽トラックを商品配送のため1月に購入し使用した場合

  軽トラックの耐用年数4年 償却率0.250

100万―10万)× 0.250 × 12 ÷ 12 = 225,000


60万円する財務ソフトを5月に購入し使用した場合

  財務ソフトの耐用年数5年 償却率0.200

60万―0) × 0.200 × 8月 ÷ 12月 = 80,000

「定率法」の計算方法

「定率法」の計算式は次のようになっています。

 (前年末の未償却残高) × 償却率 × 使用月数 ÷ 12ヶ月

定率法は、建物付属設備・構築物・船舶航空機・車両運搬具・工具器具備品・機械装置

に適用ができます。

平成1041日以後取得した「建物」については、「定率法」は適用できず、

「定額法」の計算方法で償却しますので注意しましょう。

また、「定率法」は税務署に適用する旨の届出をしなければなりません。

「定率法」適用の届出

事業を開始して「定率法」を採用する場合には、次の届出書を確定申告書の提出期限までに税務署に提出しなければなりません。

現在適用している償却方法を変更する場合には、変更する旨の申請書を変更しようとする年の315日までに
税務署に提出し承認を受けなければなりません。

注意!一度採用した償却方法は、3年間は継続適用しなければなりません。

定率法の減価償却費・・具体例

70万円のコピー機を10月に購入し使用した場合

  備品は「定率法」により償却する旨届出済みである。  

耐用年数5年 償却率 0.369

700,000円 × 0.369 × 3月 ÷ 12月 = 64,575

  

「定額法」と「定率法」の比較

定率法の利点は、購入した初年度・2年度目に「定額法」より多くの償却費が計上できることです。
資産を購入するに当たり投下した資本を早期に回収できると考えられていますが、

耐用年数が経過すれば償却費の合計額は同じです。

開業初年度などで、あまり所得が期待できなければ「定額法」を採用し、将来と均等に償却するほうが得な場合もあります。

100万円の軽トラック 耐用年数4年 

 

定額法

定率法

償却率

0.25

0.438

1年目

225,000

438,000

2年目

225,000

246,156

3年目

225,000

138,339

4年目

225,000

77,747

合計

900,000

900,242