大きな声では言えないけれど・・・
「家の父親が死んだら税金かかるのかな?」
F遺産から控除する債務
     

遺産の総額から次に掲げる債務や葬式費用を控除して、課税遺産を求めます。
租税公課の未払いについては、納税の自動引き落としがストップするなど、
「どの税金が支払済みで、あと何をいくら納税するのか?」

非常に分かりにくい状況になります。
一覧表を作成するなどして、債務の控除はもちろん納税漏れの無いよう管理しましょう。

●未払税金
被相続人が納税をしなければいけない「所得税、住民税、事業税、固定資産税、消費税など」で、死亡時にまだ未納である税金は、
その納税を引き継いだ相続人の相続財産から債務控除します。

所得税

死亡した前年分の確定申告による所得税
死亡した年の準確定申告による所得税

住民税

1月1日の住所地の市区町村から納税通知書が発送されます。
前年の所得をベースに課税され、
普通徴収の場合6月頃を初回に 年4回に分けて納税します。
死亡した年の所得に対する課税(通常翌年に納税する住民税)
はありません。

事業税

商売や一定規模のある不動産賃貸業を行っている場合、事業税が課税されます。
住民税と同様、前年の所得をベースに課税され、年2回に分けて納税します。

固定資産税

1月1日に不動産を所有している者に課税されます。
5月ごろ通知書が送付され、年4回に分けて納税します。

消費税

死亡した者が「消費税の課税事業者」の場合には、消費税の申告により納税が発生します。
所得税と同様、死亡した年の前年分と死亡した年の準確定申告分と確認しましょう。





















●借入金  
被相続人に住宅ローンや事業資金等の借入金がある場合には、
相続人がその債務を引き継ぐことになりますので、
相続時の残債を相続財産から控除します。

ただし、住宅ローンなどで生命保険金により残債務が完済される場合には、
引き継ぐ債務がないため債務は0円となります。

●保証債務
被相続人が他の債務者の連帯保証人になっている場合、
その保証債務については債務控除できません。
(債務の額が確定しているわけではないからです。)

ただし、債務者が弁済不能になっており、債務の保証を履行しなければならず、
かつ、債務者にその返済を求償できる状況に無い場合には、
その弁済不能の金額を債務控除できます。

保証債務や不動産に対する抵当権の設定は通常債務控除とはならず、
相続税の計算には関係がありません。
しかし、相続人にとってはその保証債務等も引き継ぐことになりますのでとても重要なことです。
金融機関などとすぐ調整を行いましょう。

●預かり保証金・敷金
不動産賃貸業を行っていると、賃借人から「保証金や敷金」を預かっていると思います。
これらは賃借人が退室する場合に「返還」をしなければならないものですので、
引継ぎをした相続人の債務として控除します。

商売上の営業保証金などを取引業者から預かっている場合も同様です。

●事業用債務

事業用の借入金はもちろん、仕入れ代金の「買掛金」や、
経費の「未払金」など、商売にかかわる債務も控除をします。

死亡した年の「準確定申告書」を参考に金額を算出しましょう。

●葬式費用

葬式費用は被相続人の債務ではありませんが、死亡に伴い必ず支出する費用であるため、
相続財産から控除することとしています。

(香典の金額を相続財産に加算する必要はありません。)

葬式費用になるもの

通夜、告別式など葬儀の費用

葬儀に伴い、僧侶等に施与した金品で、被相続人の職業など事情に照らし相当と認められる費用

死体の搬送費用、捜索費用

葬式費用にならないもの

香典返礼費用

墓地の購入費、使用料

法事、追善供養のための費用

医学上、裁判上の特別の処置費用